海外ものに熱を上げる?
先週のある日の夜、立っていられないくらいクラクラ
した、というか疲れた感じだったので熱を測ったら、
38.8度もあった。翌朝は平熱だったのでそのまま
仕事に行ったのだけどお昼頃にまた39度に上がって
しまい早退し病院に電話したら「翌朝来て」ってこと
だったので行ったら、入院になってしまった。
血液検査、CT検査やって再度、造影剤CT検査して
肺とかじゃなくて持病の膵臓のところの感染症からの
熱みたいで、完全に入院レベルで抗生剤で様子をみる
って事だった。
熱は微熱だったので、一旦自宅に戻り「入院セット」
を取ってきた(笑)。
「入院セット」の中には当然、読みかけと未読の本
が2冊入ってます。
ベッドに入ると、早速腕にチューブが繋がれ点滴と
抗生剤点滴のダブルで横たわる。さらに絶食ときた。
微熱ながら読み始めたばかりのJ.D.サリンジャー
「ライ麦畑でつかまえて」を開く。
発表から半世紀、いまなお世界中の若者たちの心を
とらえつづける名作、ってやつを翌日読み終えた。
すぐに2冊目に突入。
フレデリック・フォーサイス「ザ・フォックス」。
実在の事件、911や北のミサイル、等々現実の裏
がうまく絡み合ってるんで実話のような感覚で楽しめ
る。「ジャカルの日」のフランスのドゴール大統領の
暗殺をテーマにした作品も裏では、裏では本当にあっ
たかのようなリアリティがあるのだな。
で、これも翌日完読してしまい、点滴スタンドを引き
ずって病棟1階にあるコンビニに行き文庫本を物色。
ここに来て洋物を2冊立て続けに読んで、洋物も中々
いいなって思っていたのだけどコンビニには洋物は、
1冊も無かった。
コンビニだから本の品揃えは少ないのはわかるのだけ
ど、気の引かれるのが見付からなく、それでも根気に
眺めていて目に止まったのがあった。
「白バイガール」?コミック漫画か?と思ったけど、
開いたら活字だったし、どうやらCB1300Pに
またがる白バイ隊員の女の子とその仲間が事件捜査
にあたるという「一気読み間違いなしの青春ミステリ
ー」ってことらしい。
白バイの追跡カーアクションとかあるかも知れないと
思い、1冊買ってみた。
「一気読み間違いなしの・・・」は本当で漫画を読む
タイムアタック的、最高速で翌朝完読(笑)。
病室の同僚?(個室じゃなくて4人部屋)いや他の
病人(失礼、患者さん)への気遣いと消灯時間のルー
ルが無ければその夜のうちに読破してたと思う。
それにしても絶食ってのは辛い。
ムシャムシャと食い漁る食事時間の病室のノイズが
気になって仕方がないのでその時間はデイルームに
避難するのですね。
それで朝の抗生剤が終わってからまたまたコンビニ。
「白バイガール」はシリーズになっていて最初に読ん
だのは「最高速アタックの罠」で、今度は「爆走!
五輪大作戦」。他にもあるようだけどこのコンビニ
にはその2シリーズしか無かった。
で、今度は更に読み手もエンジン全開で、その夜完読。
あーあ、他に気になる本は無かったしなぁ・・・と思
いながらも翌朝コンビニへ。
何年か前に「君の膵臓をたべたい」っていう映画が
あって、ビッキーさんのブログでも見たのだけど、
私の膵臓の病気とも重なるし、どーせ涙涙のお話だろ
う、泣けるとわかってて読むつもりはありません!と
キッパリとそういう理由をこじつけて気にはしてたの
だけど映画も見てないし読んでもいなかった。
だけど、その本が「ちょいとオジサン、アタシが気に
なってるでしょ?どうせやる事ないんだし遊んでいか
ない?」って点滴スタンドを引っ張るんですよね。
読み始めるといきなりその少女が膵臓の病気で余命1
年で・・・ってことで、まるで他人事とは思えないよ
うな気にもなって、さらに高校生の青春ものなのだけ
どグイグイと引き込まれていったのでありました。
さすがにこれは1日読破とはいかず内容が内容だけに
噛み締めて読んだので2日プラスαで読み切った。
のだけど、後半からクライマックスは参りましたな。
いや参った。どうしても涙が溢れてしまうのですね。
「〇〇さーん、点滴替えますねー」って、現実に引き
戻してくれる気の利かない看護師さん(笑)。
とにかく他人事ではないから自分も「生きる」って
事を真剣に考えないと・・・。
とか思いながら退院してきた。
1週間の入院中に5冊読んだのだけど、1週間で済ん
で良かった。もしも長引いたらコンビニ中の文庫本を
全部買ってたかも知れない(笑)。
これだけ一気に読むと読書モードが完全にピークに
達していて、スタート前のレーシングカーのように
ガンガン回るエンジンに仕上がってしまっていて、
まだ体は萎えて重いのだけど本屋さんに行かずには
いられなかった。
hotchocolateさんのブログで気になっていた洋物を
探す。
何故か、「ヴェニスの商人」「ライ麦畑でつかまえて
」「ザ・フォックス」の洋モノを読んでから読みにく
いと感じていたのが中々免疫が出来てきたようで、と
にかく洋モノ(笑)。
それでhotchocolateさんが読んだ、もしくは読み終
えたスコット・フィッツジェラルドの「グレート・
ギャツビー」を探し当てる。
だけどhotchocolateさんのとは表紙が違う。
別にhotchocolateさんが読んだ本とまったく同じも
のが欲しかったわけじゃないのだけど(笑)、店員
さんにその違いを調べてもらうと同時に在庫を聞く
と中身も字の大きさも同じだけど出版時によって、
表紙のデザインが違うのだそうで。
とにかく「息を呑むほど美しいアメリカ文学の宝玉」
って事で、文学ものなのだ!と気合が入る(笑)。
グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー) [ フランシス・スコット・フィッツジェラルド ]
困ったことにレジに行く途中に別の洋モノにまたも
流し目を送られてしまった。
ケイト・アトキンソン「ライフ・アフター・ライフ」
「様々な人生を生きるひとりの女性の物語・・・。」
う~ん・・・。
「正しく生きられるまで何度でも生きなおせるとし
たら?」。
う~ん、中々興味をそそられるのですね。
退院祝いってことで奮発(笑)。
ライフ・アフター・ライフ/ケイト・アトキンソン/青木純子【合計3000円以上で送料無料】
開いてみると過去に読んだ「亡国のイージス」以来
の2段構造?2段構え?2階建て?になっていて単
行本並みに字も小さい、読みでがありそう(笑)。
まあたまには長期戦で読んでみることにしよう。
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