生牡蠣に屈す
1968年アメリカ、オハイオ州ノーウォークの小学校で
集団発生した急性胃腸炎から検出され「ノーウォークウイルス」
と命名されたらしいのだけど、後にノロウイルスと呼ばれるよう
になったらしい。
で、まず娘がそれまで元気だったのに月曜の夜に急に吐きまくり
だしてどうにもならなくなり自分で救急車を呼び、救急隊員が家
に突入してきて、かみさんと共に娘を連れ去って行った。
病院からかみさんの連絡で、血液検査と聞き込みでどうやら前日
の日曜に食べた生牡蠣が原因でノロウイルスらしいという事で点
滴をしてから帰るとの事だった。
帰宅したのは午前2時くらい。
まてよ、オレも食ったな、生牡蠣。娘と同じ数、8個。
パックには加熱用ではなく、生食用とあったやつ。
時期的にもお店に出ていれば必ずと言っていいほど買って毎週の
ように食べていた事もあるし、香港ではオイスターバーで世界中
の生牡蠣、タスマニア産だのフランス産だのを赤ワインとともに
よく食していた。たまに、おっ!日本産があるじゃん!って注文
したら、メッチャ小粒でガッカリしたりした。
まあオレは何ともないから個人差もあるのだろうな。
娘はノロウイルスの検査は3歳以下と65歳以上しか保険が適用
されないので、通常はそれ用の検査はしないので、多分牡蠣だろ
うという事だった。
私も保険適用年齢にはまだあと少し足りないが、まあ生牡蠣愛好
家?としてはプロみたいなものだから関係ないのだ。
しかし翌火曜の朝、何となく虚脱感というか無気力感とか、そん
な感じがした。そのまま出勤したのだけど、だんだん胃の辺りが
気持ち悪くなってきて昼食はほとんど食べる事が出来なく午後に
なって3時頃についに吐いてしまった。
もしや、と思いつつもどうにも具合が悪くなってくる一方なので
早退しもう一回吐いてから自宅の向いの2階にある内科クリニッ
クに駆け込んだ。
通院している総合病院は午後は受け付けていないので急患扱いに
なる。
通院している病院では無かったので初診の記入とか必要だったけ
れど書いてる最中に記録から以前(何年も前)、診てもらった事
があったようで割とすんなり診てもらえた。
症状と事情を説明すると、やっぱり生牡蠣による食中毒の可能性
が高いようで薬をもらって帰ってきた。
先生が処方箋を作成している時に、「もし牡蠣だとすると・・・
牡蠣の場合はキツイからなぁ・・・」と一応とん服も追加になっ
た。さらにもし治まりが悪かったら通院してる病院に行ってきち
んと検査を受けるようにも言われた。
さあそこから、吐くのと下痢とのダブル攻撃を受け、もちろん何
も食べられないし食べたいとも思わないし布団に横たわるのみ。
夕方に布団に入って久し振りに熟睡というか強烈な眠りに吸い込
まれて、ふっと目を覚まし、あーもう夜明けかなあと思ったら、
たったの1時間半しか経過していなかった。それから不定期的に
何度もトイレに行くのと倒れ込むように布団に入るのを繰り返す。
意識不明になったように眠るのだけど気が付くとまた2時間も経
っていないのだ。
そういうのを朝まで繰り返した。
熱は38度くらいまで上がっていた。かなり辛い。
相変わらず下痢。しかし吐き気は治まっている。
水曜の午後からようやくスープやお粥が少し喉を通るようになる。
木曜、まだ下痢だったが微熱になってきて午後からは少しづつ食
欲も出てきて、ふらふらするものの下痢は止まったようだ。
寝ていていると突然コーモンに便意を感じるのだが慌ててトイレ
に行くと「バスー!」という「へ」だったりする。
こういうのが何度かあるのだけど、これに騙されてはいけない。
たまにそれは不発ではなく実弾が混じっていたりすることもある
のだ。
スープにフランスパンを浸して少しづつ食べてはまた横になる。
とにかく腹に力が入らないから横になりたいし、何もやる気が起
きない。横になるとすぐに眠くなる。
娘は水曜の午後くらいからだいぶ回復してきたようだ。私は発症
が12時間くらい遅いから、その分だけ遅いのだろう。
夕方になってようやく横になっていても眠ってしまうことも無く
なり本も読めるくらい回復してきた。
いやあ、恐るべしノロウイルス(多分)。やられたな。
やられたら、やり返す。倍返しだ!なんて気にはなれず、2度と
生牡蠣は食ってやらないぞ、と。
でも牡蠣フライやアヒージョなら大丈夫かな、なんて。
あとで知ったのだけど、ノロウイルスの抗体が出来ると、数ヶ月
から2年くらい持続するらしいのだが。
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